講義内容 [大学院]

前 期

 文献検索法 <月曜日・4限>

臨床研究を含む社会健康医学(パブリックヘルス)領域において、基本的なスキルの1つである文献検索の方法論について講義を行います。
疫学・EBM(根拠に基づく医療)の知識をもとに、各種の健康・医療情報を検索する方法を学習します。PubMed、コクランライブラリー、医学中央雑誌など代表的な医学文献データベース、有用なWebサイト、本学で利用可能な情報リソースの基礎的事項を紹介し、その活用法の習得を目指します。


 文献評価法 <月曜日・4限>

臨床研究を含む社会健康医学(パブリックヘルス)領域において、基本的なスキルの1つである文献の評価方法について講義を行います。
疫学・EBM(根拠に基づく医療)の知識をもとに、各種の健康・医療情報を検索し、適切に評価した上で利用する方法を学習します。


 疫 学 Ⅰ (疫学入門) <金曜日・3、4限>

本コースは医学研究科社会健康医学系専攻の必須科目の一つです。
人間の健康にかかわる様々な事象の因果関係を明らかにする疫学の基本的な考え方と具体的な活用例を学びます。


 ヘルスサイエンス研究の進め方<金曜日・3、4限>

医療・ヘルスサイエンス研究を進めるにあたって必要な、明確で正確なコミュニケーションの基本的知識を学びます。
研究者として「知らなかった」ではすまされない研究と出版の倫理について学びます。研究成果公表にあたって分かりやすい、科学的・論理的な文章、図表、スライドやポスターの作成法を学びます。


後 期

 健康情報学 Ⅰ <金曜日・2限>

健康・医療情報、データや知識の収集、蓄積、伝達、検索、評価法、情報リテラシー、ヘルス・コミュニケーション、個人情報保護などの情報倫理の課題を学びます。
疫学やEBMを基本として、医学文献からマスメディア、インターネットによる健康情報まで、さまざまな情報の特徴を知り、それらを主体的、効果的に活用する方法を考えます。
さらに欧米の医療関係者に関心の高い性格テスト・MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)のワークショップを通して、個人の情報処理・認知の特性とコミュニケーションに関して体験的理解を深めます。


 健康情報学 Ⅱ <金曜日・3、4限>

インターネットの基礎知識およびeヘルスの概念を説明し、ヘルスケアにおけるICT(Information and communication technology)の活用事例および研究について講義を行います。
ヘルスケアとICTに関する、各種ガイドライン・チェックリストを紹介し、批判的に吟味しつつ、適切に情報を利活用する方法を学習します。
各種二次データ、統計調査(国民生活基礎調査)、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)などを例に、医療ビッグデータの現状および利活用について講義を行います。
ライフコース疫学の基礎を紹介するとともに、個人番号制度(マイナンバー制度)が医療・保健分野に与える可能性について考えていきます。


 EBM・診療ガイドライン特論 <金曜日・3限>

臨床医療の基盤となりつつあるEBM(根拠に基づく診療)と、EBMを用いた診療ガイドラインの国内外の動向と展望を学びます。
実習を通して、近年大きく進歩しつつある診療ガイドラインの評価・作成の方法の実際を経験します。患者・家族とのコミュニケーション、法的な意味合い、医療資源の配置など社会的な視点から診療ガイドラインの可能性と課題を考えます。



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